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◇2021年 4月


 皆様いかがお過ごしでいらっしゃいましょうか。今年の桜は全国的に10日以上も早い開花となりました。今が盛りのところもあると思いますが、初旬には散ってしまうところもあるのでしょう。

 さて、3月のAプロは、歌舞伎座では初演となります「隅田川」と、Bプロは地唄の「雪」と「鐘ヶ岬」を舞わせて頂きました。「鐘ヶ岬」は歌舞伎座の舞台一面に桜を描いた美術での上演となり、いち早くご来場の客様には桜の雰囲気をお楽しみいただけたように思います。昨年の8月からの新しい企画が行われますのも、こうした状況の中で考えられたことでもありましょう。舞踊の上演でも多くのお客様にご来場いただきまして誠に嬉しく思います。

 また、この4月は36年ぶりの片岡仁左衛門さんとの「桜姫東文章」でございます。「桜姫東文章」では懐かしい思い出ばかりがございます。25歳の時に初演させて頂きましてから、演舞場、南座、そして歌舞伎座での様々な想い出がいっぱいございます。今月は「上の巻」といたしまして「桜姫東文章」が再演出来ますことを私といたしましても大変嬉しく思います。しかし、半分とは言いながら、このような大役で全幕出演していまして、無事に務められますかどうか、皆様にお恥ずかしい姿をお目にかけずに千秋楽まで持っていけるかどうかと、毎日心配しているのでございます。まだ初日を開けておりませんが、精一杯務めさせていただきますのでお楽しみいただけますれば幸いでございます。

 桜が10日以上早い開花でしたので、今年は牡丹も早く咲くのではないでしょうか。日本はだんだんと気温が高くなって参りまして、銀杏の葉っぱが秋になりましてもなかなか落葉しないということも出て参りました。

 現在は楽屋訪問、また楽屋への頂き物は一切受け入れられない状態なのでございますが、10数年前に頂きました牡丹を庭に植えまして、それが見事に根付き、今では20輪も30輪も花をつけて素晴らしい自然を味わうことができています。牡丹も10年以上経ちますと、木になって参りまして立派に花を咲かせるのでございます。

 4月が終わりますと、5月には「ブルーノート東京」でコンサートを開催させて頂きます。新しい演出というよりも、私は歌うナンバーをそれほど沢山持っておりませんので、過去に歌ったものを皆様にお聞かせすることにもあると思います。出来るだけ新しい雰囲気が出るように歌わせて頂くつもりです。この新しい空間でのコンサートが定着すれば、皆様に定期的にお届けすることができると思い、私も楽しみにしています。詳しくはサイトなどを開いて下さいませ。

 そして今月の動画ですが2007年に行きましたロタ島での素潜りの映像でございます。もう10年以上も経っておりますが、あの時の海の素晴らしさを皆様にもご覧いただきお楽しみいただければと思います。

 それでは皆様、今月も歌舞伎座でお待ち申し上げております。

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