明けましておめでとうございます。
お正月は3日から大阪松竹座で初日を開けさせていただきます。この1月公演では、三種類の演目をご用意いたしました。3日から14日までは「お正月お年玉公演」でございます。そして18日から20日までが「はるのひととき」と題しまして、小朝さんがお作りになりました、「人情話越路吹雪物語」の上演となります。その中で私が、越路吹雪さんが生前に歌っておられました歌を数曲歌わせていただきます。そして26日~28日までは歌のコンサートを開かせていただきます。今回は副題として「星に願いを」としておりますので、宇宙に関係する歌も歌いたいと思っています。また去年の10月に、この松竹座で「星降る夜に出かけよう」が上演されましたので、その中からも数曲歌えたらと思っております。
お正月公演のために、去年の暮れの28日に大阪に入りまして29日に松竹座で舞台稽古を行い、いったん東京に帰りまして、2日にもう一度舞台稽古を行い、そして3日に初日を開けさせていただくわけでございます。毎年思うことなのですが、一年が、あっという間に過ぎていくような気がいたします。
去年からは、世の中が普段通りに戻ってきましたので、お陰様で、私は多くのお仕事を頂きました。昨年12月には、久しぶりの歌舞伎座で「天守物語」の上演でございました。今回は「亀姫」を初めて演じさせていただきました。一緒に出演された中村勘九郎さん、七之助さん、中村獅童さんと皆でお稽古場や楽屋等でゆっくり会える時間があり、これまでの色々なことを話すことが出来ました。特に獅童さんとは3年以上共演しておりませんでしたので、久しぶりにお会いすることが出来たわけです。そして大勢のお客様がご来場くださいまして、歌舞伎座が賑わいましたこと本当に嬉しく思いました。
去年の5月に姫路で平成中村座の「天守物語」を演出させていただきましたが、初めて歌舞伎俳優が演じる「天守物語」を客観的に見る事ができまして、本当に幻想的なお芝居であることを改めて感じることが出来ました。
また、昨年は「日本橋」、「天守物語」、「海神別荘」、「高野聖」と、泉鏡花先生の作品を4本ともシネマ歌舞伎にて上映させていただきまして、多くのお客様にご来場い頂きましたこと、誠に嬉しく御礼申し上げる次第でございます。
それから去年の11月21日から「オックスフォード大学・アシュモリアン博物館」で、これまで私が作ってまいりました衣裳の展示会が開催されております。来年の2025年の11月に衣裳展が終了するのですが、自分の衣裳と2年間も別々に暮らしたことがないので、無事に戻ってきてくれるのかな・・・・などと、なんとなく気がかりに思うこの暮れとお正月でございました。今年も1月は松竹座で過ごさせて頂きます。2月からは「お話と素踊り」の会で各地を回って参ります。そして3月にも中ごろにお仕事をいただいております。4月は出し物がまだ決まっておりませんが、歌舞伎座に出演させていただく予定でございます。今年の夏には南座公演の計画もあるようでございますので、私も本当に楽しみにしております。
ここ数年、お正月を大阪松竹座で過ごさせていただきますことは、いずれもさまのおかげと厚く御礼申し上げる次第でございます。皆様におかれましては、何卒、松竹座にご来場くださいますようお願い申し上げます。
本年が皆さまにとりまして、幸せ多い充実した年になりますようお祈り申し上げます。
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