皆様いかがお過しでいらっしゃいましょうか。2024年前半もあっという間に過ぎ、もう6月に入りました。5月の後半は比較的お天気が良く、過ごしやすい日が続きました。13日から19日まで八千代座特別舞踊公演で山鹿に伺いました。日中は真夏日の日もありましたが、朝晩は涼しい日が続きました。八千代座は30周年を機に一区切りしましたので、その後は皆様が気軽に楽しくお遊びにいらっしゃれるようにと思いまして今回の公演を企画致しました。八千代座に隣接しております交流館では、現在、私の手元にあります衣裳を並べまして、衣裳展を開催させていただきました。その衣装の中には、いずれ皆様にご紹介しようと思っておりましたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で演じさせていただきました「正親町天皇」の装束も今回ご覧いただくことが出来ました。そして、現在イギリスに展示されております「天守物語」の龍の墨絵の打掛が2年間手元に戻らないということで、今回新しく作りました龍の打掛を2枚ご覧いただくことができました。30周年公演の後に、お客様が八千代座へ帰って来て下さるかどうか、実は大変心配しておりましたが、連日満員の八千代座で大勢のお客様に自分の技芸をご披露できましたことを大変嬉しく思っております。衣裳展にも大勢のお客様がご来場くださいまして、嬉しい思いの八千代座公演になりました。皆様、誠にありがとうございました。
この5月末は、7月末から8月に掛けて南座と御園座で上演されます「星列車で行こう」の記者会見発表がありました。去年上演致しました「星降る夜に出掛けよう」の連作のような感じで、宇宙の中へ若者が列車に乗って自分の新しい人生を見つけに行くというテーマで、真山仁さんに脚本を書いていただきました。これを音楽劇として上演させていただきます。この記者会見発表を京都の鉄道博物館で行いました。近年リニューアルされたということですが、とても広々とした建物でしたし懐かしい感覚が蘇りました。戦後の私どもの世代の様々な列車が展示されておりまして、列車の中でも色々と撮影もしてまいりましたが、本当に素晴らしい場所でした。また取材の途中に「ポーッ」という汽笛の音が聞こえて、昔の大阪駅や東京駅や上野駅を思い出し、懐かしさをひしひしと感じておりました。その立ち稽古を5月の25日、26日とさせていただきまして、音楽のこと等のスタッフミーティングなどを行いまして、6月に入ったわけでございます。
さて、この6月は皆様ご存知の御園座で、愛之助さんと「牡丹燈籠」を8日間再演致します。そしてすぐに南座へ移動しまして「壇浦兜軍記」の「阿古屋」上演させていただく次第でございます。私は「阿古屋」を出来るかどうかと思っておりましたし、後輩にもお教えしましたので、これから先にどのようになるかと思っておりましたが、5年前の南座で上演致しました「阿古屋」をご覧になれなかったお客様がいらっしゃった、ということで、南座さんからの強いご要望により、今回は2週間の上演とさせて頂きます。今の私の状態でどれほどのことが皆様にご覧いただけますかわかりませんが、精一杯努めていきたいと思います。
私は6月、ほとんど自宅には帰らず、御園座と南座で過ごさせていただきます。そして東京に帰り7月には「星列車で行こう」のお稽古を進めていくという次第でございます。
今月末は梅雨入りになるかと思います。皆様、お体大事にお過ごしくださいませ。
八千代座へ伺いました。
大変楽しいひとときでしたし、真っ白なお衣装での残月には心が浄化される思いでした。
玉三郎さんおすすめの蛍達にも癒されました。
今後のご活躍も楽しみにしております。